デナリ国立公園

アラスカ旅行記 3日目(2013/09/08)

デナリ国立公園・自然保護区は北米最高峰のマッキンリーを擁し、240万ha以上の広さを誇る国立公園です。(日本の四国よりもちょっと大きいくらい)
この公園に入るには専用のツアーに参加するか、許可を取る必要があります。
一般車両の通行を禁止しているほか、ツアーでも人間の降りられる場所、歩ける場所をが決まっており、動植物の保護に力を入れています。
高山植物などは踏まれてしまうと、それから何十年も芽を出さないものもあるそう。

中にはキャンプ場もたくさんありますが、こちらも許可を取るのは大変だそうです。
キャンプ場ではが靴を片方だけとか盗んでいく被害もあるそう。片方だけ集めてどうするんでしょうね?
もちろん野生動物が相手なので、近づきすぎてグリズリーベアに食べられてしまったカメラマンさんなどもいるようです。
自然の中では弱肉強食がルール。野生動物にしたら人間なんて弱いし恰好の餌、身を守るにはそれなりの心構えや、縄張りを荒らさないなど自然のルールを守ることが必須ですね。

動物も見たいですが、この時期は紅葉、黄葉が、どこまでも続くツンドラの大地を染めており、その美しさに「息を呑む」感動しっぱなしのツアーでした。
まずはその美しい景色の写真をご覧ください。 bow

デナリ国立公園紅葉1デナリ国立公園紅葉2地面一面に広がるのはベリー(ブルーベリーやベアベリーなど)の紅。
平らな地面に見えますが、ツンドラの大地は雨水で深くえぐられた溝(深さ30cm以上)が縦横無尽に広がっており、人間なんかが歩ける場所ではないそうです。デナリ国立公園紅葉3デナリ国立公園紅葉4これだけ沢山の植物がこの地で育つのは、地中に永久凍土があるから。雨が少ないツンドラの大地では、水を通さない永久凍土のおかげで僅かな土に水分が残るんだそうです。温暖化で永久凍土が溶けてしまえば、この植物達は枯れてしまい、動物達も食料がなくなって生態系がボロボロになってしまうんでしょうね。

公園内には川も流れています。

デナリ国立公園紅葉5デナリ国立公園紅葉6天気がよければ、山の向こうのどこかにマッキンリーが見えるそうですが、この日はあいにくの曇り。それでも朝は雨だったのに観光中は降らなかったのでラッキーでした。

そして今回お目当ての動物はムース(ヘラジカ)カリブー(トナカイ)オオカミ、そしてグリズリーベア。(その他全部で37種類の哺乳類と130種類の鳥類が生息しているそうです。)

まず最初はムース(ヘラジカ)。大きいものは体長3m、体重1t近くにもなる大きな鹿です。
公園に入ってすぐのところで親子でのんびりしていました。奥にもう一頭いるのですが写ってなかった astonished ムース ヘラジカ次はいろんなところで姿を見せてくれたグリズリーベア。これはヒグマの一種です。デナリ国立公園のグリズリーベアはベリーなどを食べて育っているので少し小さめです。サーモンを食べているグリズリーベアは巨大になるそう。

グリズリーベア1グリズリーベア2遠いのでよく分かりませんが黒いのが熊。。。近くにいても怖いけど grimacing

つぎがFOX。必死でベリーを食べていて顔が見えません。。。

FOXこんな時も動物の気を引くことは許されません
ツアーバスの中でも野生動物に人間の声を聞かせないように、動物が側へ来たら声をひそめるよう指示があります。
人間の声に慣れた動物は人間の元へやってくるようになり、やがて人間を襲えばその動物は射殺しなければならなくなるからです。

山の上断崖絶壁にへばりついて暮らしているのが、ドールシープ。遠すぎて立派な角は確認できず。
こんな断崖絶壁に住んでいるので、彼らの死因は天敵に襲われるより滑落の方が多いそうです。 そらそうだわな expressionlessドールシープ彼らは群れで生息していますが、非常に家族思いの動物で、家族がハンターに撃たれたらその子をかばおうと撃たれていない子まで崖を転がり落ちてきたのを見たことがあるとガイドさんがおっしゃっていました。

この後にもムースには沢山会うことができましたが、もう夕暮れ時間で撮影不可能でした。

この日は残念ながら狼とカリブーの姿は確認できず。また機会があれば見に行きたいと思います。

最後にデナリ国立公園の夕焼け

デナリ国立公園夕焼け夕焼けといっても時刻は22:00位!
14:00位出発だったので8時間近くのツアーも終了。
あまりの美しい景色に圧倒されあっという間に時間が過ぎていました。

また、ツアー中ガイドしてくださったのが「トラッパーイトウさん」というアラスカのネイティブの暮らしをされている日本人の方。現地ネイティブの方に村長さん?だったか酋長さん?に推薦されるほど溶け込んでらっしゃる方で、貴重な体験談が沢山聞けて、そちらもおもしろかったです。

ちなみに朝降った雨の影響でドロだらけのバス。運転手さんが窓を掃除してくれますが、すぐ白くなってしまいます。
ドロがいっぱいになると、ドロの付いてない窓の端にへばりついて外を眺めていました。

デナリ国立公園ツアーバス

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ネナナ~サーモンのサンドイッチ?

アラスカ旅行記 3日目(2013/09/08)

オーロラが微妙ではあるにしても見れた eyes
ということで、3日目は楽しみにしていたデナリ国立公園の見学です。お天気がよくないので動物がたくさん見れるか心配しつつ、フェアバンクスのアルパインロッジを旅立ちました。 フェアバンクス アルパインロッジ途中ICE CLASSICというお祭りで有名なネナナへ。
ICE CLASSICとはネナナ川の氷が溶け出す時期を予想するもので、 arrow_down の三角のものをネナナ川の氷の上に立て川の氷が溶けて倒れた日時を当てれば高額の賞金がもらえるもの。 (雨の上フロントガラス越しでよく分からんね、、、)ネナナ・アイス・クラシック当てた人がいなければキャリーオーバーし、何十万$の賞金になることもあるそうです。
が、何月何日の何時何分まで予想しないといけないのでかなり難しいです。

アイスクラシックのボードこれは1961年の投票用紙。ちなみに今年は1口2.5$でした。

アイスクラシック 投票用紙そんなことをしている間に、3日目のお宿マッキンリービレッジへ到着。
どう見てもハンバーガーなサンドイッチの昼食を摂りいよいよ国立公園内のツアーに参加します。
本日のはでっかいサーモンのグリル乗ってました。これもお魚が新鮮なんでめちゃうまです。

サーモンのサンドイッチそんなに大きそうに見えませんが、確実にビックマックの2倍はあるよ。

 

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オーロラ鑑賞チャレンジ2回目

アラスカ旅行記 2日目(2013/09/07)

この日はフェアバンクススキーランドという場所でオーロラ鑑賞。
周りにはホントに何もないところなので、オーロラ鑑賞に最適

ですが、ココはチェナホットスプリングスと違いホテルからは大分離れており、お迎えが来る午前3:00まではどんなに眠くても頑張らないといけない場所。
オーロラ見れるまでは決死の覚悟で頑張る気合は充分でしたが。

日が暮れるまでには、美しい夕焼けも見ることができました。雲が多いのが不安 cold_sweat

スキーランド夕焼け時刻は22:00過ぎですが、この明るさです。

オーロラが出たら撮影する場所や、持参したちっちゃい三脚を固定する場所を決めて2回目のオーロラ出待ち

この日は曇りで小雨がパラパラ落ちる場面もある寒い日だったので、待機所の中で暖かいココアを購入。(さすがアメリカ信じられないくらい甘い)これは半分個して半分はブラックコーヒーを注いでいただきました。
これが結構うまい!ココアのコーヒー割りイケます、お勧め

さてさて、肝心のオーロラが見れたのかというところですが、、、
結果を先に言うと見れましたheart_eyes

オーロラ写ってないやん!

そう、写真は失敗しました joy

というのも、この日現れたオーロラは非常に弱い光のもので、肉眼では白色にしか見えないくらいのもの。
でも、確かにそこだけふわっと動いていて、上から下に光が揺らめいているのを確認。
高性能カメラで撮影すると、ほんのり緑色に写るそうです。

私もファインダーで確認したら全滅だったので、Photoshop様に一縷の望みを託して自宅で確認、露光量を上げたり試みてみたのですが残念な結果に。

ただガイドさんが教えてくれなければ、あれがオーロラだとは分からなかったと思います。
イメージではオーロラというと、こう七色に変化しながらカーテンのように下りてくるものだとばっかり思っていたので、まさかの

ここでオーロラさんの名誉のために一言。白白と騒いでますが、本当は色がついています。
人間の目が認識できる波長ではないというだけで。
要するにこのボンクラな目が悪い!

とはいえイメージとは違いましたが、オーロラを見れたのは間違いない!5時間程待機してオーロラが現れたのはほんの数分、見逃さなくてよかった! laughing

せやけど~

イメージどおりのオーロラも見たい!と一度オーロラが出現した場所をずっと観察してましたがふたたび現れることはなくタイムアップsob

 

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カニ料理@SILVER GULCH

アラスカ旅行記 2日目(2013/09/07)

めっちゃうまかったので、アラスカのカニ料理の記録も grin

SILVER GULCHという地ビールの醸造所&レストランにてカニ食べてきました。

デカイ!

料理といっても茹でたカニに、溶かしバターを付けて食べるのが一般的だそう。
ガイドさんがポン酢を持ってきてくれていたので、ポン酢バターでいただきました。
デカイけど大味ではなく、甘みもあって超美味。コレまた食べに来たい heart_eyes

気になったのは足だけというところ、、、
これだけでかいならさぞカニ味噌もいっぱいあって美味しいだろうにと yum カニ料理これからオーロラ鑑賞で午前3時まで観測所詰めだと分かっていても、ここは醸造所
飲むなら「今でしょ!
でも1杯だけ。9月といってもダウンコートがいる気温ですので。
ここでは、専用のボトルを購入すればそこにできたてのビールを入れて販売してくれるみたいでした。 地ビールビールのお名前は店の名前と同じ「SILVER GULCH」。ラガー系?ですこし重い飲み口ですが独特の香りがあり美味しいです。

SILVER GULCH

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ゴールデンハートパーク アラスカ石油パイプライン アラスカ大学博物館

アラスカ旅行記 2日目(2013/09/07)

フェアバンクスへ向かう途中でゴールデンハートパークアラスカ石油パイプラインアラスカ大学博物館へ寄りました。

ゴールデンハートパークは、観光地なのでもっと広いところかと思っていたのですが、チェナ川沿いにある小さな公園でした。
真ん中にエスキモーの銅像「知られざる最初の家族」があります。周りにはアラスカの歴史のような沢山のレリーフも。  知られざる最初の家族ゴールデンハートパークレリーフチェナ川の対岸にはイマキュリッツ・コンセプション教会という美しい教会が見えます。

イマキュリッツ・コンセプション教会公園入り口のYukonQuest(ユーコンクエスト)の看板。
YukonQuestとは某ゲーム会社のドラ○ンクエストみたいな生易しいものではなく、極寒の2月にホワイトホースとフェアバンクス(スタートとゴールは毎年入れ替わる)の間、約1000マイルを犬ぞりでどれだけ早く走破できるかという過酷なレース

ユーコンクエストなんでこんな命がけのレースが開催されているのかというと、1925年の冬にアラスカでジフテリアが発生し血清が必要でしたが、風速40mの猛吹雪がアメリカからアラスカの陸路を断っていたため、救助隊はイヌぞりで血清輸送し市民を救ったという史実が起源のようです。
このとき一番最後の区間を輸送したリーダー犬がバルトでその功績を称え、ニューヨークのセントラルパークに銅像まであります。
バルト君の凛々しいお姿。 arrow_down (これはチェナホットスプリングス犬舎前にある銅像) バルト次に向かったのは、アラスカ石油パイプライン

なんでそんなものを観光するかというとこの石油パイプラインも生半可なものではありません。
これはアラスカ北部のプルドーベイというところから南部のヴァルディーズまでの約1280㎞を縦断してオイルを運んでいます。地図は arrow_down
ちなみにこの距離を日本でいうと本州の全長とほぼ同じ(本州の全長約1300km)距離になります。

アラスカ石油パイプライン地図実物はコレ arrow_down 地上から浮いているのは野生動物の通行の妨げにならないよう配慮されているそうです。アラスカらしいですね! smile

アラスカ石油パイプラインただオイルを流しているだけだと詰まるので、お掃除するのはルンバならぬこのゴムの塊みたいなもの。 arrow_down

アラスカ石油パイプライン掃除機アラスカの大地は地下に永久凍土があって、パイプラインの熱で溶けてしまったらパイプが倒れたり大変ってことで、地中の温度を管理できるシステムも採用されているんですが、この石油パイプラインなんと日本製
ちょっとアラスカとの距離が縮まった気がした瞬間でした。

アラスカは極寒の地だけど、この石油のおかげでかなり潤っていて、個人の所得税とか消費税とかが軽かったり、なかったりするみたいですよ。
住んでみます?寒いケド sweat_smile

次に向かったのが、アラスカ大学博物館
アラスカ大学!絶景のいいところに立ってました。ここでならよく勉強できそう。(限定:冬以外 sweat

アラスカ大学景色博物館では野生動物の標本エスキモーの生活などが豊富に展示されていて、太陽の波動を音と色に変換し身体で体感するお部屋なんかもありました。
なかでも、氷づけで発見された狼にお尻を噛まれた牛の剥製や大きなグリズリーベアが印象に残ってます。

狼に噛まれた牛の剥製グリズリーベアそしてまたまた、、、
ガイドさんが言うには
万が一・・・
「オーロラが見れなかった時の保険として撮影しといたら?」
というのがオーロラの映像を流していた巨大スクリーン
今日の夜はぜったい見ると意気込んでいたものの、、、
一応撮影しとこうかな arrow_down アラスカ大学博物館オーロラ映像

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